私は拍子抜けしていた。


あれから赤面を隠せず、直ぐ様家路に着いた。
血の気が引いてからは、行く道全てが歪んで見える。時間がたつのも遅い。説教されている時のように時間はゆっくりと泳いでいる。

結局交わした言葉はあれだけだった。何のために赴いたのか、と情けなくなってくる。自分のプライド的な面から見ても、遣る瀬ない気持ちが満ち満ちていた。




また、その晩も同じ夢を見る。何にも前には進めていない。
ごく最近、体が毎日少しづつ砂に埋まっていっていることに気付いた。塵も積もれば山となる、と言うように何日もして目に見えるくらい埋まっていっていることが分かった。虚しい、感情を持たない黄色の悪魔が私を何処かへ埋めようとしている。
異次元なんてものはあまり信じたくないが、その先にあるのもを考えるとそういった発想しかできなくなってくる。

この体が埋まってしまうまでに、謎を暴かなくてはいけない。夢の中の私はそんな気がして止まなかった