「不安かもしれないがみんないい奴だから安心してくれ」

「はい、先生。」

みんな先生はそういう。
社交事例のような会話だよね。

別に不安なんて思ってないのに教師はわかったふりをする。

教師なんて嫌い。

「じゃあ柊、自己紹介を頼む。」

「柊 奈緒っていいます。
こんな時期の転入ですがよろしくお願いします」

毎回毎回同じことを言ってるな、私。
だって言うことないしね。

どうせ、忘れるんだもん。

「奈緒ちゃんって呼んでもいい?」

「うんっえーっと…」

「如月 ほのか、だよ」

「ほのかちゃんね。」

どうやら私のこの学校でのお友達第1号はほのかちゃんらしい。
特に目立った感じでもなくてなんだか本当に普通の女の子って感じ。

でもそんな子を私は求めていた。

ただ普通に仲良くなって
遊んで
それで普通にバイバイする。


ずっと覚えてる、なんてただの戯言でしょう?

私はまだこの時は気付かなかった。
この生活が特別になるなんてちっとも気付かずそんなことを考えてた。

そして私はみるみるうちにクラスに馴染んで、普通のクラスメイトというポジションをゲットした。

普通が1番だよ、うん。

だから1ヵ月だってあっという間に過ぎた。

やっぱり忘れられるとしてもその時が楽しければいいよね!