恐る恐る、きらびやかな門に近づくと自動で門が開き始めた。


【花依 凛様,そのまま庭園をぬけまして
玄関までお越しください】


そんなアナウンスを聞き敷地の広さに呆然としながら
一歩一歩,前に進んだ。


その庭園には青いバラとカスミ草で埋め尽くされていた。


その美しさに唖然とし,しばらく自分の置かれている状況を
忘れていた。


玄関に立つと見上げるほどに豪華絢爛な扉がゆっくりと開き始めた。


(私....どうなるのかな??)


そんな不安をよそに,扉は完全に開ききった。


そして中にはズラーッと並んだメイドや執事達がいた。


「ようこそお嬢様!!」


そう声を揃えて言われた。


お嬢様と呼ばれたのが初めてでむず痒くなった。


「あ、あの...」


何を喋って良いのか分からず曖昧の言葉が口から漏れた。


すると一際,目を引く美しいメイドが前に出てきた。