あの掃除事件から一週間たったある日。
留美ちゃんは普段より落ち込んでるように
見えた。


いつもは失敗なんかしないのに
商品の打ち間違えやら発注するときに
いつもの倍頼んだりと俺が店長なら
追い出すミスばっかりしている。


でもこのバイト先の店長はとても
寛大な心で許してくれたらしい。


普段の態度がいいからなんだろうな、
と俺は思った。俺がやろうことなら
すぐに追い出されることだろう。


さて、なぜ俺がこんな話をしたかと
言うとやってしまったからだ。


俺が店長なら鞭で叩いて追い出すような
ことを!!


「やべぇなおい。しゃれにならんぞこれ」

目の前にはいつもの倍…じゃなくて3倍の
量の商品が鎮座している。


「ばれる前に3分の1にすれば…っ!
 いや、それはばれる!………
 じゃあどうすればいいんだ…っ!」


俺の明晰な頭脳を持ってしても
答えはでない。素直に謝ったとしても
明日から俺は用無しになる。…いや
明日からじゃなくすぐにだな。