「罰として掃除させられてるんだよ…」


「はぁ…やっぱりですか?ほんと
 どうしようもない先輩ですね」


「はは、笑えよ…惨めな俺を…」


「面白くない時は笑わないです、私」


そういえばこの子が笑ってるところを
俺はみたことないな。留美ちゃんは笑うこと
が本当にできるのだろうか?


「なあ、留美ちゃんよ。君は笑うこと
 できるのか?」


「…出来ますけど?」


「いや、でもな?俺は留美ちゃんが
 笑ってるところをみたことがないんだなこれが」


「…それより掃除早く終らせないと
 バイト遅れますよ?」


「いやそれはそうなんだが…
 それより大切なことができたというか…」


「全然大切なことじゃないですよ。
 些細なことです。それより掃除を
 はじめますよ?」


俺にとっては重要なんだがな。