そんなことを目差している内に
私は肉体から抜け出した時に

後ろを振り返って見ることを
覚えたのです。


 ある日そうやって
後ろを振り返って見ことが

出来た時があったのですが、
その時確かに

人間の形に膨らんでいる
布団の形が見えたのです。


 その時私は自分が
やはり肉体を抜け出しここに

こうやって立っていることを
確信したのです。

しかし私はそれ以上
布団に近づいて

己の姿を確認することは
出来ませんでした。

それは一種
恐怖心に近いものがありました。