「どうやった。すずちゃん、喜んでへんかった?」

バレンタイン翌日、店長はニヤニヤしながら俺に聞いた

「いえ。逆に大ッ嫌いって言われましたけど…」

首を傾げた店長は考え込みながら

「チョコはもらったんやろ?」

「もらいました。訳が分からないメッセージ付きで」

すると、店長は笑いながら言った

「『長年の想いを込めて』って感じかぁ。ええなぁ。一回してほしいわぁ」

「どういう意味なんでしょうか」

訳分からず聞き返すと、店長はビックリしたように答えた

「えっ、冗談て言うたのに!ほんまに想われてるなぁ」

もう一度自分の気持ちを考える

ずっと凉花を『一番』最優先で見守れる場所を手にいれたいと思ってた