「なんで邑中君がいるの!私、帰る!」

走り出した私の手首を掴む

「1日付き合ってよ。別に凉花に危害加えないし」

この後、どこに行ったか覚えてないのに、楽しかった

私と卓の人生はきっともう繋がらないけど、願わずにはいられなかった

もう一度、会いたい


6年経って、偶然にも再び会えた日

昔と変わらぬ卓と話せて嬉しかった

『10年分の想いを込めて』

なんてズルいやり方でしか渡せなかったことが悔しくてならない