ヘタレ彼氏はイイ男

その言葉を聞いてハッとする一飛。そして焦りだしたように、首を横に振る。



「違う。違うんだ。真心。俺は、俺は・・・・」


「あたしを綺麗になったって言ってくれたね。それがどうしてかも教えてあげる」


「えっ?」


「一飛に釣り合うためだよ」



そういうと、一飛は目を大きく見開いた。



「一飛がいつか、夢を叶えたとき、隣にいても可笑しくないように、あたしも女を磨こうって思った。それが答えだよ」


「俺のため?」



そう、いつだってあたしは、一飛のために、一飛の夢のためにと思ってきた。それがなぜかって?




「それだけ、アンタが好きだったからよ」






中学生のあの時、満面の笑みで夢を語る一飛がキラキラしてて、あたしはあの笑顔が大好きだった。


その笑顔をずっと見ていたいとも思った。



「離れていたら、あたしも不安になったよ。だけど、また同じ道に戻れるって、一飛のことを信じてきた・・・。だけど、もうお終い」


「えっ?」


「一飛はあたしが信じられないから、汐見さんに相談して、あたしを試したんでしょ?その上、野球まで止めて、あたしの今までの信頼を裏切った」


「真心・・・俺・・・」


「そんなアンタなんか、もう好きじゃない」