ヘタレ彼氏はイイ男

「真心が何も言わないから、俺に何も求めてくれないから、悪いんだ」


「・・・どういう意味?」


「そのままの意味だよ。寂しいとも会いたいとも何も言ってくれなかったじゃないか」



それは・・・・・・



「なのに、会うたびに真心はどんどん綺麗になる。俺なんか、毎日土だらけで、頭だって坊主だし・・・」


「でもそれは」


「わかってるよ。野球があるからだよ!」



じゃぁどうしてそんなこと・・・



「毎日毎日不安だった。真心が、こんな俺なんか嫌いになるんじゃないかって。むさ苦しい野球バカなんか嫌いになるんじゃないかって・・・」



むさ苦しい?
野球バカ?
坊主?
土まみれ?



「それで?」


「だから、汐見に相談したんだ。アイツは友達だ。熱心に俺の話を聞いてくれて、相談に乗ってくれた。それで言われたんだ」


「何を?」


「こんなこと言ったら怒るかもしれないけど、真心を試そうって・・・」


「試す?」