ヘタレ彼氏はイイ男

野球の練習をしているはずだから、まずはグラウンドに行ってみた。



「あの、林一飛っていませんか?」



姿が見えず、柵越しにマネージャーらしき女の子に聞いてみると、思いもよらぬ返答が来た。



「あぁ、林君なら最近来てないですよ?彼女ができた途端にねぇ」




え─────────────




「あなたは?彼の友達?」


「いえ・・・・親戚なんです。近くまで来たから顔を見に来たんだけど」


「そう。じゃぁ言っといてくれない?来ないなら辞めてって。やる気のない選手はいらないわ。ほかの選手のモチベーションも下がるしね」



状況が理解できない。彼女ができた途端?

彼女はあたしよ?

他に誰がいるのよ・・・・



混乱していると、水分補給に来た部員に話しかけられた。



「あれ、見かけない子だね。誰か探しに?」


「え、あ、えっと・・・」


「林君の親戚だって」


「あぁ、あいつの?こんなかわいい子が親戚にいるなら、あいつ教えてくれればよかったのに」



一飛と同じ顔・・・・



中学の時から好きだった、日に焼けた真っ黒の顔と、口から除く真っ白な歯。


ユニフォームは土だらけ。