ヘタレ彼氏はイイ男

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「今日はありがとう。楽しかったよ」


「うん、俺も」



見上げれば、微笑んでくれる一飛。



いつもと違う一飛だけど、間違いなくあたしの好きな人。



「一飛、大好きだよ」



記念日には必ず言うと自分に誓った言葉。



毎月毎月、普段は言わない大切な言葉。



いつもの一飛はどこにいるの?そんな疑問も含めて、あたしは一飛に伝えた。




彼からの返事は──



「・・・ん?!」




キスだった。


しかも、今までしたこともないような深いキス。



荒々しいキスは、苦しくて一飛の愛なんて感じることができなかった。



終わった途端、あたしは足に力が入らなくなった。



そんなあたしを一飛は満足そうに抱きしめたけど、あたしは嬉しくもなく、ただただ黙っていた。



「俺もだよ。真心のこと好き」



やっぱりおかしい。


こんなの、一飛じゃない。



そう思ったけど、その時はもう何も考えたくなくて、すぐに別れを言って自分の部屋に籠もった。