「一飛・・・・・・」


「・・・もう一球投げて」


「え?」


「いいから。今は何も言わなくていいから早く投げて」


「あ、うん」



帽子をいじりながら照れ臭そうに言う一飛。



あたしはもう一回ボールを投げた。



すると今度は







「付き合ってくれーーー!!!」







これもまた大きく狐を描きながら、飛んでいった。



ボールを見ながら、思わず笑っちゃった。


あまりにも大きくて大胆な告白だったから。


でも嬉しかった。


だって、ずっと好きだったし。


いつかそうなれたらいいなって思ってた。




あたしは、打たれたボールを取りに行って、一飛に届くぐらいの場所から思い切り投げた。







「あたしも大好きーーー!!!」








と叫びながら────────