ヘタレ彼氏はイイ男

「え、なに、差し入れ持ってきてくれたの?」


「そう。いつも送ってもらってるお礼に」



練習が終わって帰る時に、持ってきた差し入れを一飛に差し出した。



「でもそれは、練習を見てもらってるからで」


「送ってもらってる間あんだけお腹の音聞かされてたら、持ってこないわけにいかないじゃん」


「う・・・すいません」



晩ご飯は家に帰ってから食べるから、練習が終わる頃にはお腹がうるさくなるのだ。


鳴るたびに一飛は恥ずかしそうにしてたから、これで家までは保つんじゃないかな。




「ありがとう。嬉しいよ」



そう言って、いつものように汚れた顔でニカッと笑った。



不覚にも、胸がドキドキして落ち着かなかった。



でも、一飛が本当に美味しそうに食べてくれるから、あたしも嬉しかった。














そんな学校生活を送って、あたし達が3年生になる時には、一飛はレギュラーに加わり、試合に出られるようになっていた。