小学生の私を叱るとき、 母はよく頭やおしりを叩いた。 冬に裸足で玄関にだされたこともよくあった。 見兼ねた父が玄関の鍵をいつも開けてくれていた。 父は私の心の救いだった。 父は私に大声をあげて怒鳴ったことは一度もない。 なぜいけなかったのか、 ゆっくりと優しい声で 説明してくれる人だった。 しかし、そんな父を見て母はいつも不機嫌そうだった。