「はい、数学の宿題」
「おっ、サンキュー」
侑司は、私の家で宿題を写し始めた
その姿をじーっと見ていた
やっぱり、綺麗な顔……
長いまつげ
少し大きめの目
しゅっと高い鼻
誰もが憧れる、理想的な顔だ
「っ!
どうした麻実?
ぼーっと俺の方見て
あ、わかった!
俺の顔に見惚れてたんだろ!?」
「ばっ……そんなんじゃないよっ
あ、そこ間違えてる」
「嘘っ!
あ、本当だ……
なんだ、俺に見惚れてた訳じゃなかったのかよ…」
「もういいから、早く写しちゃいなよ」
「へーい……」
―20分後
「終わったー!
今回範囲広かったなぁ…」
そう言いながら、背伸びをした
「明日は学校来るの?」
「あぁ、昼までだけどな
昼からは、雑誌の撮影が入ってんだ」
「ふぅん……」
ちぇっ、つまんないの

