「今、彼女はどこにいるんでしょうか？　」
小野寺は、切羽詰まったように聞いた。

「どこって・・・・・・昨夜の夜は一緒じゃなかったのか？　」
正和は、目を丸くして聞き返した。

「確かに、あなたと別れて、彼女と一緒にレストランに入りました。そこで、いろいろ話をした後、自分が勘定を支払っている間に、こっそりいなくなったんです」

小野寺は、渋い表情で話した。それは、どこか苦痛のようにも見える。

「つかのことを聞くけど・・・・・・君は彼女の恋人なのか？　」
正和は、確かめるように聞く。

「・・・・・・・」
小野寺は、しばらく黙りこんだ後、
「あなたと同じ元恋人というのが、正しいかもしれない」
と、言葉をしぼり出すように言った。