「ちょっと、ごめんなさい」
敦子は、小田から離れて携帯電話を取り出した。

電話の相手は、空港に迎えにくるはずだった正和からだった。

「はい・・・・・・ええ・・・・・・今、着いたところ。そう・・・・・・うん、今会ったわ」
敦子は、チラリと小田を見る。

「わかった・・・・・・じゃ、後で」
敦子は電話を終えて、小田のそばに行く。

「正ちゃんから? 」
小田は、親しいように正和のことを読んだ。

「正ちゃん・・・・・・!?」
小田の言い方が、敦子にとっては変なような関係に聞こえた。

敦子は、小田のことを見た瞬間に、男だが、どこか女性的な部分があることをすぐに感じとった。男物のシャツにジーンズ姿だったが、言葉使いから雰囲気まで女性の部分を漂わせている。

そんな小田と正和は、一体どんな関係なんだろうか変に疑う感じになった。