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「……やっと会えた

本当はもっと前に瞳の事を思い出していたけれど
完璧じゃなかったし
何より直接会いたかった


沢山泣かせてごめんな
俺も早く自立してお前に追い付かないとな……
卒業おめでとう」



最後の方は泣いてしまって頷くのが精一杯
だって省吾の左手にはちゃんと指輪が光っていたんだよ

でもね

泣いている私の足元では、僚が心配そうにスカートをギュッと握ったままひっついて

航は
「うわぁ!兄ちゃんおねーちゃん なーかした!」

と言いながら小さな手で省吾にパンチをして由美子さんが焦って航を省吾から引きはがしたりして


必死で航に言い訳している省吾を見たら急に可笑しくなって

いつの間にか家族皆で大笑い




やっと以前の私達に戻った事を実感してまた泣いて

「こんな泣き虫に警察の仕事が務まるのか?」

なんておじさんに言われたけれど、今日は特別な日なんだから良いわよね〜

と由美子さんに味方されて幸せを噛み締めた


話したい事沢山あるけれど、今はこの幸せに浸っていたかった


………………


1月の青空は寒かったけれど心はとても暖かった