誓いの言葉・社会人編

ある日手に暖かみを感じて目を覚ますと女の子が俺の手を握っていた



正直驚いた



思わず「誰?」と声をかけたら彼女が顔を上げた




「あっ ゴメンなさい 」



彼女は慌てて涙を拭いて、俺に笑顔をみせた




「無事で良かった…逢いたかった…体痛む?」




「あぁ………体はあちこち痛い …………君も………
俺の知り合いなんだよね?」




「うん」




「悪いな………よくわからないんだ」




彼女は俺が覚えていないことを伝えた瞬間辛そうな顔をした



俺はこの子の事も忘れている



何にも思い出せねぇ



ここに入院してから出会った人の中で何だか無性に彼女との再会が一番辛く感じていた