誓いの言葉・社会人編

◇省吾side



・・・・・俺は誰なんだ・・・・



目が覚めた時 泣きながら声をかけ体をさすってくれた人達がいた


体を動かすことが出来ず俺は戸惑った



毎日点滴や体温・血圧等の測定に代わる代わる看護婦さんがベットにやってくる


俺の事を「アサヒナさん」と皆呼ぶ
きっと俺はアサヒナって名前なのかな


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毎日俺の世話をしてくれる年配の女性はたぶん俺の家族なんだろうな


俺の事を「ショウゴ」と呼ぶ


たまに同じ歳位の男性や若い女の子も来てくれた
「お兄ちゃん!」と言って泣きじゃくる可愛い女の子に俺はただ戸惑うばかりだった


本当なら笑顔で答えた方が良いのかもしれない・・
でも正直何が何だかわからないんだ


その後何人か俺の知人だと言う人が見舞いに来てくれたが全くわからなかった


俺の反応がいつもと違うせいか皆一様に複雑な表情を浮かべる

正直、人と会うのが辛くて、2度目の手術の後はほとんど人と会わなくなった・・・・・・