「え…? なっ…何でっ…?」 「何でって……向こうで泊まってもいいようにだが…」 「…泊まるって……えっ? 野宿とか…?」 少女は心臓の鼓動を速くさせながら、彼にくいつくように質問していた。 「ハッ…ハハッ…野宿なんてする訳ねぇだろ…?!」 彼は、お腹をかかえながら笑った。 「え…じゃあ…」 「帰るのが、めんどくさくなったら、どっかのホテルに泊まってってもいい様に着替えを持っていくだけだ。俺が言えば、どこのホテルだって、通してくれるはずだからな。」