「俺だ。開けてくれないか…?」 彼は、鍵のかかっていないドアノブに手をかけながら、そう言った。 少女は、ベッドから眠たく重い体をゆっくりと起こし、ドアの前まで目をこすりながら行き、覗き込むように、ドアを開けた。 「………開いてるのにー…」 少女は、欠伸をしながら、小さな声で文句を言った。 「…こんな時間に悪いな。中に入ってもいいか…?」 「聞かなくても、樺羅さんの部屋なんだから勝手に入って来ていいのに。。」 そう言いながら、彼が中に入れるように、ドアを全開まで開いてあげた。