だから私は青の少女に賭けてしまった。


もちろん私をこの場所に(半強制的に)連れてきた張本人である隣の腐れ縁の幼馴染は赤に賭けたようだ。


しかも千円。


当の張本人は目をキラキラさせて会場の真ん中の二人を見つめている。


「なぁなぁ、すげーよなっ!俺らと同じ高校二年生なのに競技に出てるってすげぇよな」


「そうだね…。帰りたいね」


「っな、そうだろっ!ってえぇぇえ!?帰りたいのかよ!」



「そうだよ、帰りたいよ。ここへ来たのはあたしの意思とはまったく明後日の方向なんだからねっ!」