翌日。

翔の記者会見が行われた。

彼は最後まで笑顔だった。





翔が旅立つ日。

私の携帯に一通のメールと留守電が入る。


メールは、ハルから。

 ≪今日仕事なんだよね? 夜、家に行ってもいい?≫


留守電は、翔から。

 『…今、空港。 行ってくるッ。
  向こう着いたらちゃんと手紙書くから。話すから。
  …待ってて? ゴメン』


結局。
翔は最後まで、理由を教えてくれなかった―。