「…あのさ。
 オレ、来月からオーストラリアに行くから」

「…え?」


「何急に?
 ん? 仕事とかで?
 それとも、何かのロケとか?」


私より先に、ハルが質問した。




「・・・。」


一瞬。

翔は私のほうを向いてから、ゆっくりと話しだした。



「いや、仕事じゃない」

「はぁ〜?
 じゃ、何しに?」

「・・・。」

「…仕事は?」

「仕事は休んでく。半年」

「は?
 ちょ、意味わかんねー。
 もう、話しついてんの? 事務所と!」

「…あぁ」

「ちょ、、、待てよ。
 じゃぁ、彼女は? …遙は?」


ハルの言葉に、
翔が私のほうへと視線を向けた……