でも…いつまで経っても
うじうじしてらんねぇし…。
雪姫のことは諦める。
そう決心した。
と思っていたのに
「雪姫ちゃん、おはよ」
「おはよう」
「姫〜何かいい匂いすんな」
「葉月ちゃんに香水借りたの」
……イライラ。
俺が雪姫の隣にいなくなったからか、
男共がいつもより雪姫に大接近。
ムカつく。
「イライラすんなって慶介」
「無理」
「やっぱり諦めきれてねぇじゃん」
「…うっせー」
泰地と遊星が口々に言う。
ったく…こいつら、慰めてんのか?
それとも、けなしてんの?
今はどっちでも嫌な気がする。
「……雪姫…」
何でこんなに好きなんだろう。
こんなに女に本気になったのは初めて。
雪姫にはあっさり流されてたけど
俺は至って本気だし、冷静だ。
雪姫に…好きになってもらいたかった。