「ノディアって王が異世界の姫を正妃にしたらしいよな?知ってるか?」
「・・・ぁ・・・そ・・・・そぅなんだ」
私のことだ。
「ユアは行くところないんだろ?」
小さく頷く。
「じゃぁ、ここに居ればいい」
「・・・え・・・」
「みんな優しいから」
そう言ってユアの手を引くラシュ。
「ラシュ、おかえり。」
「その可愛い女はラシュの嫁かい?」
「・・・ち、違う!」
ラシュはからかわれて顔が赤くなる。
思わず笑ってしまう。
ラシュがユアを連れてきたのはひとつの家の前。
「ここでは異世界の姫の話しは禁物だ。この家の息子は異世界の姫に殺されたんだ」


