飴食べながら三階の三年生の教室へ。

『杏兄ちゃんなん組?』
「……………多分5、多分。」
『曖昧じゃん。』

杏兄ちゃんは五組にいた。
和のどや顔が気にくわないけどスルーだ。

「おっ、和も昌もどうしたの?」
「『暇ー』」

ハモった、恥ずかしいなぁもう。

「桐にあわせて早く出たもんね。」

やっぱり5分待ち合わせに遅刻って、
大したことなかったじゃない。

『杏兄ちゃん案内してよー』
「しょーがねぇなぁ。
わりぃ、ちょっと可愛い弟たちを案内してくるわ。」
「可愛いとかやめろ。」
「お兄ちゃんからみたら、皆可愛いの!」

杏兄ちゃんは友達に手を降ってこっちを向き直る。
ちょっと悪いことしたかな?

『ごめんね、話中だったでしょう。』
「ヤローと話すより、女の子と話す方が好きだから気にしないで。」

照れる…、ちょっとね、ちょっとだけね。

と、ゆうか、
杏兄ちゃんをみる周りの女の子の視線が痛いです。
杏兄ちゃん、人気者だったのね。

「こっちは図書室と保健室があるから、サボるのには絶好のポイントね。
屋上はあっちの怪談から行けるよ。
鍵は俺が壊したからいつでも行けるから。
あとは……ry」

以外と細かく説明してくれる杏兄ちゃん。
世話焼きなのが杏兄ちゃんの好きなところです。

「んー、だいたいこんな感じ?
時間まだあるし、桐をのぞいてくるか。」
『ありがとう。
桐兄ちゃんの仕事っぷりを見に行こうか!』
「それなら俺もみたいかも」
と、いうことで
会場でリハーサルしてる桐をみることにした。