「どうして、だって?」 だるそうに男の子は 体を起こした。 「なんとなく。」 それだけ言うと 不敵な笑みを浮かべた。 優衣はおもわず ドキッとした。 机につっぷしていたので 髪の毛に隠れて顔は みえなかったが、 まじまじとみると まぁまぁ、いや かなり カッコよかった。 その妖しい笑みに 優衣はみとれてしまった。 な、なんなのこの人… 心臓の鼓動が 大きく、早くなるのを かんじていた。