まさか そんな質問がきて、 真剣に 答えを求めてくるなんて 優衣は なかなか答えずにいた。 教室のざわめきが どんどん大きくなるように感じる。 その教室という空間の中で 2人のところだけ 時が止まっているようだった。 「あの、」 ようやく声を発した。 「わたし雨が好きです」