少し時間をさかのぼって、 あれは夏休み前のこと。 昼休みの時間だった。 「花ー。食べ終わったらさあ、バスケしようよバスケ!」 お弁当を食べているわたしの背中を、友達のアキちゃんが叩く。 ばっしばっし。 「い、痛いって」 「ほらほら、バスケ!」 アキちゃんは根っからのスポーツ少女で。 なんだかんだ言って皆も運動が大好きなんだと思い込んでいる。 ちょっと困ったちゃん。