ドクドクと血管が波打っているみたい。心臓が痛くてギュッと目を瞑った。 「そのうちな」 「そのうちって、いつですか?明日の予定はどうなっていますか?」 どうして、こんなに積極的になれたのか自分でもわからない。 ただ、このタイミングを逃すと、もう二度と原口係長の部屋には訪ねていけないような気がした。 「……山本さん、痛いんだけど」 「あっ、ご、ごめんなさい」 慌てて手を離して、原口係長を見詰めると、困ったように頭を掻いた。