それは、ケアレスミスだった。 大事な資料を宛先違いで送付してしまい、取引先の担当課長を怒らせてしまったのだ。 今日も古賀さんが謝罪に向かっていたけど。 なかなか連絡が入らないと言うことは、まだ揉めているのだろう。 自分がこんなミスをしてしまうなんて、思ってもみなかった。 慎重にデータを打ち込みながら、ふと顔を上げると視界の端に原口係長が映った。