泣き顔にサヨナラのキス



孝太の腕の中に閉じ込められて、じっとしたまま孝太の言葉を聞いていた。

ドキドキと孝太の鼓動が伝わって、なんだか、あたしまで胸が苦しくなる。


「だから、そんな気持ちで付き合っているってこと。わかった?」

「……う、うん」

スゴく、嬉しい。もう別にいいや。

プロポーズがいつだって。孝太が待っててと言ってくれるなら。


「何?その歯切れが悪い感じは……」

「え、」

「もっと、喜んでくれるかと想ったのに」

今度は孝太がムッとしたようにソッポを向いた。