泣き顔にサヨナラのキス


 

「今回は鈴木専務が出席してるらしい」


「す、鈴木専務ですか?」


鈴木専務とはダメ出しの帝王と呼ばれていて、少しでも気に入らないポイントがあると、容赦無い突っ込みが始まる。


そして、殆どの案がその場でボツになるのだ。


初めてで鈴木専務に当たるなんて、運がない。


この時、あたしはそう思っていた。


原口係長に「あとはゆっくり話すことだけ気をつけろ」と注意を受けた。