訊くのは怖いけど、黙っていたんじゃ前に進めない。 「何?」 「だから、声を聞くとさ、逢いたくなるんだよ」 「うん、だから?」それはね、スゴく嬉しい。 「そして逢うとさ、カナに触れたくなる。キスとか、それ以上も……」 恥ずかしそうに、頭をガシガシ掻く孝太。 「あー、俺何言ってんだ」顔を赤くしながら、あたしをチラリと見て。 「カナに嫌われたくなかったから。 これでも頑張って、自分を押さえていたつもり」 言い終わると、孝太はそっぽを向いた。