でもね、別れるとか別れないとか、この場で約束出来ることじゃないと想う。 の先、何があるかわからないし。そんなこと、山本さんには言えないけど。 一つだけハッキリしているのは…… 山本さんは孝太のことが大好きだということ。 本当は諦めたくないのに、あたしに別れるな、なんて。 好きだから言えるのかな。 あたしは願えるだろうか。 自分の好きな人が想う人と幸せになりますようにと。 目の前の可愛い酔っ払いは、ルビー色の飲み物を呑んでいた。