「薬はどこですか?」 「ん……ない」 無いの? えっと、さっきのコンビニの近くにドラッグストアがあったよね。 「あの、あたし買ってきます。鍵ちょっとかりますね」 「あ、野上」 「何ですか?」 振り向いたあたしに原口係長は「プリンが食べたい」とおねだりをした。 「ぷ、プリンですね?わかりました」 お財布と玄関に掛けてある鍵を手に急いでマンションを出た。