泣き顔にサヨナラのキス



缶ビール一本だけ呑んで、それから帰ろう。


ビニール袋から買ったものを出して、お惣菜をレンジに入れた。


「先に着替えて下さい。適当に準備しますから」


「自分の部屋みたいだな」


軽く笑うその声も張りがないように聞こえる。


「原口係長、本当に大丈夫ですか?」


「ああ、少しダルいだけ」


そう言って、原口係長は寝室に姿を消した。


ビール呑んでも大丈夫なのかな?少し心配だけど、子供じゃないんだし。


まぁ、いっか。


……いいのかな?