……もう、ヤダ。

何でこんなところに居るんですか。


「転び、ました」


「うん、見てた」


顔は上げられない。泣き顔を見られたくないから。


「……暇か?」


「ナンパなら、間に合ってます」


もう、早く行ってよと想うのに、あたしの想いは通じないみたい。


「暇なんだろ?奢るから昼飯付き合え」


「……遠慮します」


そう言った瞬間、お腹の虫がキュルキュルと鳴いてしまった。