泣き顔にサヨナラのキス

  

「初めてだから……」


「……」


「カナが嫌なことや、して欲しい事、カッコ悪いけど、教えてくれないとわからない」


そこまで言って、孝太は「あーもう」と頭を振った。


「カナはさ、どうして何も言わないわけ?」


振り向いてあたしの肩を掴む。


孝太の綺麗な瞳が揺れていて、まるで心を映し出す鏡みたいだと想った。