午前中をやり過ごして、お昼にうどんを食べる頃にはなんとか気分の悪さも治まってきた。


午後からの予定は、課のミーティング、その後はフリー。


とは言っても、暇なわけではなくて、溜まりに溜まった仕事を消化していかなくちゃならない。


旅費清算もまだだった。

領収書全部あるかな。


「野上さん」


そんな事を考えていたあたしを山本さんが呼び止めた。


「何?」


始業まであまり時間がない。軽く化粧を直しに行きたいのに。


そんな思いからか、声のトーンが若干低くなる。