「連絡しないのか?」 「今日は、携帯の電源が切れていて」 「そっか。あっと、この辺だったか?」 「はい、あ、次の角を左に曲がって下さい」 運転手さんに指示をして、あたしは少し前のめりになる。 もう少し。 その角を曲がって、100メートル先に孝太のアパートが。