「心の声を口に出すなよ」 「わっ、喋ってました?」 「デッカイ声でな。恥ずかしいだろ、バカ」 「そんな、バカってハッキリ言わなくても……」 「じゃあ、遠回しに言えばいいのか?」 「そうじゃなくて」 「本当、仲が良いのね、二人は」 その後に続く涼子さんの台詞は「妬けちゃうわ」と、まるで台本に書いてあるような言い方だった。