強・憑いていますか?

 「良くないよ、見えたって僕には何もしてあげられないし。
 それに、見えて話せても、やっぱり怖いよ。
 良い霊ばかりじゃないしね。」
 「ふ~ん。
 そんなものなの?
 霊が見えるって、何だか、他人には内緒で密かに人助けをしている感じで、カッコイイって思ってたんだけど。」
 「…何それ?」
 「…イヤ、アニメとか漫画とかでしか知らないから、そういう、世界なのかなーって。」
 「それって、よほどカッコイイストーリーなんじゃない?」
 瞬は笑いながら言う。
 ━かわいいな~。
 ギュッってしたい、ギュッて。
 「矢沢さん、僕の傍にずっと居て下さい。」
 ━うおー。
 これはっ!
 告白ですかー。
 ついに、ついに、この日がやって参りました。
 「矢沢さんと居ると…。」
 瞬が顔を赤くして言いよどむ。
 「でも、矢沢さんにしたら、迷惑だよね。」