「ああ、双子の弟だ」
答えたのは、本物の寺崎。
「んな馬鹿な!?」
「うん。だから、ドッペルゲンガーなんです」
これは、黄色の寺崎。
「…」
「偽物は俺かもしれない」
と、オレンジの寺崎。
「いや、明らか向こうだろ!?気づけよ!」
だって、向こうが本物も何も、
もう一人の寺崎は、
肌の色が明らかに悪い。
土気色である。
しかも髪の色が少し薄い。
「いや、よく考えてみて欲しい。
もしかしたら、俺こそがドッペルゲンガーかもしれない」
と、オレンジ寺崎。
ちょっと理解不能である。

「こうやって二人でいたらですね」黄色寺崎。