俺は、そんなことも知らずに、家の周りから、竹やぶなど、色々探し回った。

暗くなり、見つからない姉。

泣きそうになった。
ふと、ドールハウスのことを思いついた。


まさか、とは思ったものの、俺はドールハウスに行くことにした。
辺りは暗くなっており、カラスが鳴いている。
隣の家のカレーの匂い。
探し回り、どろだらけの俺の土臭い匂い。


姉は
「絶対見つけてね」
と、俺に言ったのだ。

俺が見つけなくては、と奇妙な責任感を感じていた。


俺が道を歩くたび、
暗くなる。



闇はさらにふかまっていった。


ドールハウスについた。
他人の家でもあるのだから、
少し、入るのをためらったが、俺は入ることにした。
真っ暗であった。


ギイイー。扉が開き、俺は中に入る。


変な匂いが、



ただよっていた。