しばらく歩くと、
わたがしが売っていた。

「ひ、ひい・・」
なぜか、震える転校生。
「どうした」
「ひぃい・・人間が、あれ食べるの?」
「綿がしか?」
「綿が死・・・」
「どうした?」
「人形の綿を人間はわたが死といい、
人形のはらわた・・人形のわた、わたが死」
「落ち着け。ただの砂糖だ」
「人形の綿は砂糖だったの!」
「・・・・・」


ずっとこんな日が続けばいいと。俺は思っていた。
俺が、こいつを色々な場所に連れていってやり、
こいつが色々感じて、色々体験する。


もはや、人形がどうして人間になったかなんて、どうでもよかった。
そして、
人形が人間になるのは、理由があるからだということを俺は忘れていた。