「そうなんですよー」
建月は、妹とやらの話しをしはじめた。
たいそう可愛い妹だそうで、日本語が不得意らしい。
「あ、私そろそろ帰りますねー」
建月は帰って行った。
「影無君」
「うん?」
「あれは、虐待の痣じゃないだろうか」
考え中だった寺崎は俺にいう。
やはり見えていたのか…。「今日、建月さんの家に行ってみよう?」
寺崎は言う。
俺は承諾した。
寺崎は、用意すべきものがあるといい一旦家に帰って行った。
約束の時間まで二時間弱ある。どうして二時間も待つかというと、
寺崎が調べた所、
建月の父親が仕事から帰ってくる時間が二時間後だという話しだ。
寺崎は、
建月の義父を直接見てみたいと言っていた。
虐待をしているなら、見ればわかると。
どうやってわかるんだと問いただしたら、
適当に濁された。
霊的なものなのだろうか。


